第八話 決戦前夜!~浮気相手と妻の夜~

アイーン伊勢谷の結婚破綻録

発熱で倒れた夜。
妻に優しくされて
そのまま寝落ちした僕ですが、

目覚めると、夜中。
そして、家の中は、僕一人。

「恋する妻」からすれば
旦那が発熱で倒れている状況は
「想い人」に会いに行く
大チャンスだった!

てなことで、
4LDK一戸建てのただっ広さを
痛感した夜でした。

そもそも、相手男性も
バツ2で既婚なのに、
よくやるよな。

奥さんに何て言って
夜中に外出したんだろう?

とりあえず、
妻から断片的に聞いている
その男の情報をまとめると

「ロクデナシ」

この一言に尽きる。

惚れやすく、
惚れると止まらなくなる。
そして、前の女性から
関係を断たれる。

バツ2で子供がいる中で
3度目の結婚をして、
それとは別に、新たな恋愛中。

養育費もあるだろうに、
会社では契約社員らしく、
出世や昇給も難しい。

俺からすれば

「そんな男に引っかかるなよ!」

と叫びたいですが、
そういう男性は得てして
「女性の感情を揺さぶる」
のが大の得意だったりするので。

キュンキュン・メーカー

とでも言うのか。

対して、妻は
「男を楽しい気持ちにさせる」

ワクワク・メーカー

僕が昔、職場の女性陣から
「彼氏にするには物足りないけど
 結婚したら良いパパになりそう」

と評価された雰囲気で書くと、

妻は
「彼女にするなら最高だけど、
 結婚するなら覚悟が必要」

その男は
「彼氏にするなら良いけど
 結婚するなら覚悟が必要」

みたいな感じでしょうか。

「結婚するなら覚悟が必要」な2人が
得意とする「彼氏・彼女フィールド」で
必然の出会いを果たしてしまった!

なーんて書いてるけどさ。
妻の中では
その男に俺は完全に負けてるのよね。

家族のためにと、
会社で昇格するために
必死に働いて
妻には常に優しくして
本当の意味での「愛」というなら
妻を自分以上に愛している人物はいない。

などと考えていましたが、

妻からしたら、
当然、そんな男から
キュンキュンは感じないわな。(笑)

この頃、妻は、
仕事中に階段から落ちて
じん帯を切るという
大けがを負ってしまいます。

「すわ、トミー・ジョン!?」

と、心の野球好きが出たものですが
そんな手術は当然必要なく。

とはいえ、日常生活はままならず。

数ヶ月にわたって
甲斐甲斐しく介抱しましたね。

で、そんな僕の頑張りが功を奏したのか。
シンプルに「恋心のピーク」が
過ぎたのか。

徐々に妻は落ち着いてきました。

ある日、

「カフェでケーキでも食べない?」

という僕の提案に、妻は乗ってきて
カフェでは笑顔の時間を
過ごしたんですね。

天気が良い日でした。
天井の高いカフェには日が差し込んで
気持ちいい空間で
美味しいケーキを食べたわけです。

妻の機嫌の良さを確認したうえで

「もうその男の車には
 乗ってほしくないな」

という話をしました。
笑顔を崩しませんが、内心は勝負です。

妻は

「うん。もう
 乗らないようにしようと思う」

おお!ついに!
この言葉が出たか!

ちなみに、その日の夜は
草野球の飲み会のようでして。

当然、その男も来る。

先に牽制しておきたかった・・・
というより、少しでも安心したかった。

その上での会話でしたね。

僕もその日は、
久しぶりに友人宅に招待いただいて
一泊する予定でした。

妻も、その友人夫婦を良く知っているので
「行ってきなよー」
という感じ。

僕も正直、この日だけは
わだかまりを忘れて
友人と過ごそうと
心が軽かったのを覚えています。

で、カフェを出て解散。

僕は車で友人宅へ向かいました。

友人宅でのひと時は
それはそれは楽しかったですね。

妻から「もうその男の車には乗らない」
という言葉をもらっていましたし。

友人夫婦は
心から信頼できる人たちで、
妻と僕のことを
結婚前から知っていましたし、
相談にも乗ってもらっていましたから。

その夜は、最近の妻との話を
聞いてもらっていましたね。

そして、夜。
深夜2時くらいだったでしょうか。

寝ていた僕は
携帯の振動で起こされました。

闇の中でスマホの
ディスプレイに映ったのは
見たことのない電話番号。

こんな時間に
間違い電話は勘弁してくれ。

すぐにスマホを置き、
再び寝に入ります。

ところが。
着信が鳴りやむと、
再度、鳴る。

同じ番号。

また、鳴る。

同じ番号。

いやーな予感が
せり上がってきました。

深夜の友人宅。
あまり声を出さないよう
布団にくるまり、
電話に出ます。

「たすけて!」

それが第一声だったと思います。
声の主は、当然、妻。

一気に目が覚めましたよ。

感情的になっており、
要領を得ない言葉を
繰り返す妻をなだめつつ、
いくつかの情報を聞き出しました。

・今、コンビニの電話を借りて
 電話番号の記憶を頼りに
 連絡している。

・草野球の飲み会のあと、
 その男の車に乗るように言われ
 乗ってしまった。

・もう会わないようにしよう、
 と話したところ、男が激昂。

・スマホを貸せ。旦那の情報を全て消せ。
 写真も、メモリーも。と狂乱。

・スマホのパスワードを教えろ!
 と腕を強く掴まれ、
 痛みと恐怖で教えてしまった。

・スマホを奪い取られ、
 妻は林の中のコンビニで
 降ろされた。

で、「たすけて!」という
第一声に繋がったと。

行くしかないか。

まさか、今日、
動くことになるとは
思ってもいませんでした。

友人を起こし、事情を話すと、
さすがに驚いていましたね。

夕食を囲みつつ
相談していたストーリーに
急展開が起きているのですから
友人も気になったでしょう。

そんなこんなで、
夜中に友人宅を後にして
妻の元に向かうことになりました。

ちなみに、
コンビニの店員さんに
店名を聞いてもらったところ
林の中ではなかったので
ほっとしましたね。

友人宅からは
夜中の空いている道路状況を考えると
40分くらい。

なんか、
車で出撃パターン多いよな。

夜中の国道を飛ばします。

今見ると「ほっとけ!」と
言いたくなる機会が、

出会いから、何度も何度も起きて、
その度に駆けつけている。

妻への思いは本物だったんだなーと
今、改めて思いますね。

ちなみにこの夜、
妻だけでなく、
相手の男と
直接対峙することになるとは

まだ知る由もありません。

以下、次話へ続きます。

▼続きはコチラ
第九話 あなたならどうする?浮気相手と直接対決

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